前回は【解説編】ということで、段・EVとは何か?というところをお話ししました。
前回の記事はこちら↓

さて、今回は【実践編】です!
段・EVについて理解を深めるために実際のカメラで設定を変えながら明るさの変化を見ていきたいと思います。
記事を読んでいる方も自宅で簡単にできる内容なのでカメラ片手にぜひトライしてみてくださいね!
※今回の内容は設定をM(マニュアル)モードで変更することを前提に書いています。
段の仕組みを理解していこう
さて、前回の記事で絞り・シャッタースピード・ISO感度それぞれの設定と段の関係性を説明しました。ただ、実際の撮影ではひとつの設定を変えるのではなく、3つの設定を組み合わせて写真の明るさを決定していくので、より実際の撮影に則した実験をしていきます。
突然ですが…
クイズです(笑)下の3つの設定の中1番明るいものはどれでしょうか?
- F2.0、シャッタースピード1/60秒、ISO1600
- F1.4、シャッタースピード1/125秒、ISO1600
- F1.4、シャッタースピード1/60秒、ISO800
正解は…
どれも一緒の明るさです(笑)ひっかけ問題になってしまいましたが、【解説編】で仕組みが理解できた人であれば、正解できたかと思います。
なぜ、この3つが同じ明るさなのか解説していきますね。
- F2.0、シャッタースピード1/60秒、ISO1600
- F1.4、シャッタースピード1/125秒、ISO1600
- F1.4、シャッタースピード1/60秒、ISO800
この3つの設定ですが、1番を基準にして見ていきたいと思います。
そうすると、2番は、F1.4(F2.0から1段明るくなっている)、シャッタースピード1/125秒(1/60秒から1段暗くなっている)、ISO1600(変化なし)となります。
絞りが1段明るくなり、シャッタースピードが1段暗くなるので結果的に2番は1番と明るさが変わりません。
また、3番はF1.4(F2.0から1段明るくなっている)、シャッタースピード1/60秒(変化なし)、ISO800(ISO1600から1段暗くなっている)となります。
絞りが1段明るくなりましたが、ISO感度が1段暗くなっているので、こちらも1番と明るさは変わりません。
このようにそれぞれの設定を変えても明るくしたり、暗くしたぶんが同じであれば露出は変わりません。
一応1〜3番の設定で撮った写真を上げておきます。(照明の影響か若干1番が明るく写ってますが…)
1番
2番
3番
ほとんど明るさは一緒ですよね。
実際にどう設定すればいいの?
上記のように1段という基準は絞り・シャッタースピード・ISO感度のどれでも等しく明るさに影響します。
そのため、どこかを下げた分、どこかを上げれば明るさは変わりませんし、どこか一箇所を変更することで明るくしたり、暗くするということも可能です。
これをうまく使えばシーンにあった設定での撮影が可能になります。
絞り・シャッタースピード・ISO感度についてはこちらの記事で確認してみてください。

補足
Av・Tvモードでの撮影の場合、上記のような設定をカメラが自動でしてくれています。
例えば、AvモードならF2.8の時にシャッタースピード1/60秒、ISO1600で適正露出と判断したら、その後F値を変更した時に自動で同じ明るさになるように設定を変更してくれるんですね。
その為、絞りをいくら開けても明るくならないといったことが起きます。
Av・Tvモードで写真の明るさを変更したい場合は設定を変えるのではなく、露出補正を使うようにしましょう!
まとめ
今回は【実践編】として段を更に理解してもらう方法を紹介しました。
ダイヤルを自分で回しながら、撮ってみるだけで設定の変更について明るさの変わり具合など色々なことがわかりますので是非試してみてくださいね!
【解説編】はこちら!

コメント