一時期よりはカメラの高画素化の波も落ち着いてはきましたが最近だとキヤノンの5D MarkIVが前機種の5D Mark IIIから画素数をアップして、3040万画素になったりと依然高画素機が増えています。
なんとなく、高画素なデジカメって画質がすごくいい気がする人が多いと思うんですが実際のところどうなんでしょうか?
今回は画素・画質について解説していきます。
まずは基礎知識
画質と画素数の関係について理解していくには、ちょっとした知識が必要になってきます。
まずは、基礎知識から解説していきます。
画素って何?
まずは、下の図を見てください。
一般的なデジタルカメラでは、センサーを拡大するとこんな感じになっているんですが、図の中の赤・青・緑それぞれの1点を「1画素」と言います。
つまり、この点がセンサー内に何個あるかというのが、カメラの画素数というわけです。
カメラのセンサーは長辺と短辺が3:2になっています。例えば2400万画素のカメラだと、長辺に6000・短辺に4000の画素が並んでいるカメラということになります。(6000*4000=24000000ですね。)
また、通常カメラのセンサーは光の強さを記録するだけなんですが、画素の上に色のついてフィルターを重ねることで色情報も記録できるようになっています。
センサーサイズ
デジタルカメラのセンサーには色々な大きさがあります。
一眼レフにはフルサイズやAPS-C、ミラーレスにはマイクロフォーサーズなどさまざまなサイズがありまずが、それぞれ以下のサイズになります。
フルサイズ
センサーのサイズは約36×24mm。
一般向けに売られているカメラの中では一番センサーが大きいです。
APS-C
入門機~プロ向けまで多くの一眼レフカメラで採用されているセンサー。
カメラメーカーによってセンサーサイズに若干の差があり、キヤノンは約22.5×15mm、その他のメーカーは約24.0×16mmとなっています。
マイクロフォーサーズ
多くのミラーレスで採用されているセンサー。サイズは17.3×13.5mm。
また、このほかにもコンパクトデジカメで採用されている1/1.7型や1型などのセンサーもありますが、マイクロフォーサーズよりもセンサーサイズは小さくなります。
では、ここからが本題(ずいぶん前置きが長くなってしまいましたが…)
画素と画質の関係についてお話していきます。
画質とは何か
画素数と画質の話をするうえで、まずは「画質」とは何かということを考える必要があります。
「画質」が良い写真とはなんでしょうか?
解像度が高い写真でしょうか?
実際のところ画質の定義は結構曖昧で人それぞれな部分があるんですが、解像感がある・ノイズが少ないといった部分が画質の評価につながってくると思います。
今回は、上で挙げた部分に着目して画素数との関係を見ていきます。
解像感
基本的には画素数が大きいが大きい方が解像感のある描写ができます。
例えば、国民的ゲームのこれ
出典:https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/svmj/vol2/
新しいゲームになるほど、キャラクターを構成するドットが細かくなっていますよね。これによってキャラクターのシルエットや色、顔などがハッキリとわかるようになっています。
写真の場合も
画素数が増える=写真を構成する点が細かくなる
といったことが起きますので、細かい部分までしっかりと解像した写真が欲しいのであれば高画素のカメラを使うほうが良いです。
ノイズ
写真のノイズにはさまざまな種類がありますが、よく悩まされるのは高感度ノイズかと思います。
高感度ノイズとはISO感度を上げた際に出てくるノイズのことです。
カメラや撮影者の感覚によってどのぐらいの感度までのノイズであれば許容できるかは変わってきますが、一般的には高画素機の方が高感度でのノイズが増える傾向があります。
これは、画素数が増えると1画素で光を受けられる面積が狭くなるため起きることなので、好感度時のノイズを減らしたい場合は画素数が少ない機種の方が良好な結果を得ることができそうです。
まとめ
画素と画質の関わりについて解説しました。
今回覚えておいてほしいことは
- 高画素=解像感が上がる
- 画素ピッチが狭い=ノイズが増えやすい
- 画素数が多いほど高画質というわけではない
また、上でまとめたものはあくまで同時期・同程度の性能のカメラを比較した場合の話なので、古い低画素機のカメラが新しい高画素機のカメラよりも必ずノイズに強いといったわけではありません。(基本的には新機種になるほど画素数が増えていても高性能にはなります。)
ただ、高画素であれば画質がいいというわけではないので、その点だけ認識してもらえれば大丈夫です!
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