一眼レフを購入する時にどのグレードを買うのか悩んだことってありませんか?
価格の違いももちろんありますが、「上級機は操作が難しそう」とか「初めて一眼レフを買うなら絶対入門用!」と思っていませんか?
今回はそんな一眼レフの入門機と上級機の違いについて紹介します。
Nikonのラインナップ
まずは、一眼レフのラインナップを見ていきましょう。2016年10月現在のニコンのラインナップは以下のようになっています。
FX
- フラッグシップ…D5
- プロ〜ハイアマチュア向け…D810(※天体撮影用…D810A)
- ハイアマチュア向け…D750
- 趣味用?レトロデザイン…Df
- FXエントリーモデル…D610
DX
- フラッグシップ…D500
- ハイアマチュア向け…D7200
- ミドルレンジ…D5500
- エントリーモデル…D3400
ざっくり分けるとこんな感じになりますね。FXとDXはセンサーサイズの違いです。FXがフルサイズでDXがAPS-Cになります。
ちなみにこの一覧の中では一般的に入門機と呼べるのは「D5500」と「D3400」のふたつだけになります。残りは上級機としてカウントしても問題ないと思います。
では、入門機と上級機の違いは何なのか詳しく説明していきますね。
入門機と上級機の違い
操作性
入門機と上級機の違いはこの操作性の部分にほとんどが集約されているといっても過言ではありません。
では、例として「D3400」と「D500」の外観から操作性の違いを説明しますね。
まずは、D3400!
斜め前
背面
上部
続いてはD500!
斜め前
背面
上部
とりあえずざっと写真を見てもらっただけでも結構違いがあうことがわかると思います。
では、この見た目が操作性にどう影響してくるのか紹介しますね。
サブダイヤルの有無
「D3400」と「D500」の斜め前からの写真を見てもらうと分かるんですが、「D500」の方にはグリップの赤いラインの上にダイヤルがついていることがわかります。これはサブダイヤルというもので主にM(マニュアル)モードでの撮影の際にシャッタースピードを変更するためのダイヤルなんですが、「D3400」ではこのダイヤルが省略されています。
もちろん、「D3400」でもMモードでの撮影自体はできるんですが、設定の変更の際にボタンを押しながら背面のメインダイヤルを操作する必要がある為、操作性は少し劣ります。
もちろん、Av,Tvモードでの撮影の時は基本的にはメインダイヤルしか使いませんので、特に支障なく撮影できます。
上級機はMモードで快適に撮影できるようになっているんですね。
上部の表示パネルの有無
「D500」には上部の右側に表示パネルがついています。ここには、現在の絞り・シャッタースピード・ISO感度などの設定情報や露出計など様々な情報を見ることが出来ます。
「D3400」でも背面パネルで同じ情報を見ることはできますが、ボタンを押して呼び出す必要があるので、少し手間がかかる場合があります。
この部分もMモードでの撮影であれば、大きな恩恵がありますがそれ以外のモードでは頻繁に設定を確認することがないので特に影響がないとも言えます。
コマンドダイヤルの機能
「D3400」では上部の右側、「D500」では上部の左側についているコマンドダイヤルの機能にも差があります。
「D3400」の場合、「スポーツモード」、「夜景モード」などのシーン毎にカメラが判断してオートで撮影してくれる機能がついていますが、「D500」にはそういった機能がついてないです。
そのかわりにWB(ホワイトバランス)やデータの記録設定などのボタンが独立してついています。
カメラ任せでもシーンに合わせてキレイに撮りたい人は「D3400」の機能は便利ですが、M・Av・Tvモードでの撮影が主な人は必要のないものかもしれません。
その他のボタンの種類・数
「D500」にはほとんどの設定にアクセスできるように独立したボタンが多数ついています。また、全面のレンズ横にはファンクションボタンがついており、自分に必要な機能を割り当てることが出来るなど、カスタマイズ性が高い機種です。
「D3400」はボタンが省略されているものもあり、その設定を変更するには、メニューを開いて変える必要が出てきます。ただ、設定項目は絞りやシャッタースピード・ISO感度とは違い、頻繁に変えるものではないので必要性を感じない人もいるかもしれません。
堅牢性
急な雨や埃にも対応できるように「D500」には防塵防滴機能がついています。これにより、内部に水滴や埃が入ることを防げるので、安心です。(だからといって、びしょびしょにしていいわけではありませんが…)
「D3400」にはこの機能がないので、雨や埃には注意して使う必要があります。
この機能は機種によっては入門機でもついていることがあるので、確認してみてくださいね。
データをバックアップ記録できるかどうか
「D500」にはメディアを入れるスロットが2つついています。両方のメディアに同じデータを書き込むことが出来るので、どちらかのメディアが破損してデータを残すことが出来ます。
「D3400」はメディアを入れるスロットが1つなので、そのメディアが破損すると中に入っていたデータは無くなってしまう可能性が高いです。
絶対にデータがなくなっては困る場面では、「D500」に圧倒的な信頼感があると言えます。
サイズ・重量
「D500」は大体860g(バッテリー、メディアなど含む)、「D3400」は445g(バッテリー、メディアなどふくむ)と400g以上の差があります。
一般的に上級機種の方がサイズが大きく重い。入門機は小型軽量という傾向があるので、携帯性を求めるのであれば入門機の方がいいでしょう。
ここまでのまとめ
外観などからわかる入門機と上級機の違いを紹介しました。機種・メーカーによっても機能の有無が異なるのであくまで上のような傾向があると思ってもらえれば大丈夫です。
ではここからは肝心の撮れる写真に違いがあるのかという部分について紹介していきます。
上級機のほうがいい写真が撮れる?
これについては、正解でもあり不正解でもあると個人的には思います。
まず、良い写真とは何なのか?という話にはなってしまうので(笑)
ただし、高速連写が必要な場面(スポーツなど)や写真に解像感が欲しい場合は上級機しか選択肢がないことがあります。
入門機は連写コマ数が早くても5コマ/秒程度のものがほとんどですが、フラッグシップともなれば、10-11コマ/秒での撮影が可能です。
また、入門機には3000万画素以上の高画素機がないので写真に精細感・解像感を求める場合、上級機を選ぶ必要があります。
それ以外の部分では、カメラの発売時期・使っているセンサー・画像エンジン・一緒に使うレンズなどにもよって左右されるので入門機が必ず上級機に劣るといったものではありません。
基本的には新しいカメラボディの方がいいセンサー・画像エンジンを使っているので、古い上級機よりも新しい入門機の方が写りがいいということはあります。
まとめ
入門機と上級機の違いとしては主に操作性の部分が大きいかと思います。
これは
- 入門機…はじめてカメラを使う人やコンデジからのステップアップの人が気軽に使いやすいカメラを目指す
- 上級機…一眼レフを使い慣れた人が操作しやすいような設計。高画素機や高速連写など尖った機能で特化しているものもある。
こういったターゲット層を分けて考えているからこそではないかと思います。
個人的には、今後Mモードなどで写真を撮りたいのであれば、上級機をいきなり買っても全然大丈夫だと思っています。
自分に合ったカメラを使って楽しい写真ライフを送ってくださいね!
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